第13回 具体的な目線の使い方

 

今回は目線の最終回と言うことで実際の滑りの中で

目線をどのように使っていくのかを考えてみます。

ただ、今回のお話は管理人の滑っている感覚をもとに書いているので

あまり参考にはならないかもしれませんが、

とりあえず独自に構築した理論と一緒に書いていくので興味のある人は試してみてください。

 

まず、基本的に(1)(2)は使いません。

これらは前にも書いた通りデメリットばかりでよい部分がないからです。

使うのは(3)(4)の目線の使い方で、これらをターン中に使います。

それぞれの説明から、ターン前半では内側を見てあげるとスムーズに切り替えることができ、

ターン後半では外側を向いてあげると切り替えに向けてよい準備ができる

と言うことがわかっています。

実際の滑りの中ではこれら2つの良い部分を融合して使っていきます。

 

管理人が意識しているのは常に目線をフォールラインの方向に向けておくことです。

フォールラインに目線を向けておくと、ターン前半ではターン内側を見て、

ターン後半ではターン外側を見ていることになります。

まあ少し想像すればこれは簡単にわかりますよね?

(3)や(4)で解説した場面ごとに内側を見るとか外側を見ると言ったことを

フォールラインを見ると言った言葉に置き換えることでこれを簡単に実行できるのです。

 

少し余談ですが、このように目的となる行為その物の実行が難しい場合、

何か別の行為に目的を変換することによって実現しやすくなることが多々あります。

実際にスキーではこのような作業を多く行います。

今回は意識する部分を変換させましたが、行動を変換する場合もあります。

行動を変換して行うトレーニングをバリエーショントレーニングと言います。

スキーはこのバリエーショントレーニングを通して自分の意識しにくい動きを

意識しやすくしたり、身体の使い方を覚えるために行います。

実際に雪上に立つと、多くこのようなトレーニングを行います。

 

本題に戻りましょう。

フォールラインを見ることによって体の向きは正しい方向に

向くことが今までの解説でわかったと思います。

しかし、フリースキーの中では意識しやすいフォールラインを向くと言うことも、

ポールの中で実践するのは非常に難しくなります。

ポールの中でどのような意識を持てばフォールラインを向けるのでしょうか?

 

ポールの中では、せっかく立っているポールを目印に利用すると良いのです。

右ターンのマキシマムの部分(ポールの脇を通過する部分)から考えてみます。

マキシマムの部分ではほぼスキーの進行方向と身体の向きは同じ方向を向いています。

そこから少しずつ時間を進めると、徐々にターン後半に差し掛かります。

ターン後半ではターンの外側に徐々に向くことで切り替えの準備をします。

その時に自分が次の次に通過する右ターンのポールを見ようと思うと、

自然と目線はフォールラインに向くのです。

そのまま目線を次の次のポールに置いておけば、

フォールラインに身体が向くことは変わりなくターンの終盤を迎えることができるのです。

そして切り替えを迎えます。

切り替えの部分でも、次の次のポールを見続けていれば、

そのまま切り替えてターンの内側を見る体の向きになります。

これによってポールの中でもフォールラインを見続ける動きができるのです。

 

さて、ここで疑問が起こる人がいるでしょう。

そうです。

この滑り方だと、次のポールを全く見ずに滑ることになるのです。

どうやってコースを確認していると思いますか?

管理人は近いポールをなるべく見ないように滑ることを意識しています。

意識するのは先のポールに繋がるラインです。

自分の思い通りのラインを描けるように、

また通るべきラインを常に意識して滑っているのです。

だから、次のポールを見なくても、自分の意識したラインだけを追っていけば、

自然とポールをクリアすることができるのです。

言うのは簡単ですが、相当の練習を必要とします。

是非頑張ってものにしてください。

 

長いこと目線をテーマに書いてきましたが、今回で目線のお話はおしまいです。

次回はシーズンインも近付いたことですし

どうやってシーズンインを過ごすかについて書いてみようかと思います。

 

 

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