第31回 内足と外足

 

今回は最近騒がれている内足の使い方というのを叩き台にして話を進めようと思います。

 

管理人の考えるスキーの重要な要素は、外足であると思います。

外足が正確に使えれば、ターンもスムースに行えるし、

スキー自体の動きが非常に良くなります。

ではなぜ最近内足の使い方と言うのが騒がれているのでしょうか?

 

まず、内足を効果的に使うことによって、バランスをとりやすくすることができます。

当然人間は片足で立つより両足で立った方がバランスをとりやすいわけで、

スキーでも同じように両足を使えばそれだけバランスはとりやすくなるのです。

 

次にあげられるのは内傾角を深く取れるようになることです。

内足を正確に使えないと、内足が邪魔をして内傾角を得にくく、

カービングには適さない滑りになってしまいがちです。

 

いくつか内足を使う利点について見ましたが、何か気付くことがあるでしょうか?

そうです。

内足というのは外足を使うための補助的な役割しか担っていないのです。

例えば、内足1本でターンをうまく連続させることができるでしょうか?

外足1本なら少し練習すればできるようになりますが、

内足1本だとバランスをとりにくいし、できたとしても高速になると圧に耐えることができません。

そしてターン弧も外足1本で滑るよりも大きくなってしまうでしょう。

それだけ、外足の重要性が高いのです。

 

最近のスキー雑誌の解説には、内足の使い方を中心に据えたトピックが非常に多く見受けられます。

それはあくまで外足がうまく使えるという前提に立って書かれていることに注意しなければなりません。

浦木選手、佐々木選手、柏木選手と今年は3人のトップスキーヤーに

話を聞く機会がありましたが、全員外足に意識を持って滑っていると言っていました。

また、最近の内足を中心にした行き過ぎた解説と言うのはよくないとも言っていました。

管理人もまったくそのように思います。

 

競技スキーをやっていると、多くの場合は外足を中心にした技術論を展開されます。

管理人はそれは最終的にとてもよいことだと思います。

外足の技術がしっかりしないうちから内足の使い方を説明しても、

外足が正確に使えなければ内足がうまく使えるわけがないからです。

 

多分シーズンに入ってオール大会の講習班などで

内足の使い方について教えてくるサークルが多くあると管理人は予想しています。

まあそれは時の流れと言うもので仕方のないことなのですが、

みんなには内足よりも外足をもっと意識して使って欲しいと思います。

もちろん内足の使い方も大切ですが、それ以上に外足の使い方は重要なのです。

外足を自由に使いこなせるようになってから内足の使い方を覚えても遅くはないと思います。

と言うよりその方が最終的にはうまくなると思います。

 

 

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