第24回 基本のイメージトレーニング
今回はスキーに関わらず、どんなスポーツでも重要な
イメージトレーニングについて考えます。
管理人が考えるイメージトレーニングの意義は、
イメージを身体を動かして固めることによって、
実際の運動に頭の中にあるイメージを実践できるようになることです。
どんなスポーツでもそうですが、イメージを持てないとうまくなりません。
そして、簡単な状況でできないことは難しい状況ではできません。
イメージを持つにはどうしたらよいのでしょうか?
当然スキーと言うスポーツを知っている必要があります。
だから、1年生にはかなり難しいかもしれません。
知らないものをイメージしろと言うのは難しいです。
多少でも知っていれば、その感覚を頼りにイメージを膨らませることもできますし、
他の人の話すイメージについても自分の中に取り入れることができます。
ということなので、1年生はブレードの感覚をもとにイメージしてみましょう。
一番簡単な状況とはなんでしょうか?
人が普通に暮らしている中で、足元が滑ると言うことは異常なことです。
こんな運動を伴うことは日常生活ではまずありません。
だから足元が滑る雪の上では人間は歩きにくいわけです。
こういうことを考えると、まっすぐ立っている状態こそが一番簡単な状態だと言えます。
そして、その立っている状態の中でも、スキーを履いている状態やブーツを履いている状態、
裸足で立っている状態、斜面に立っている状態、平地に立っている状態など、
少し考えただけでたくさんの状態が考えられます。
その中でも一番普通で簡単な状態とは何でしょうか?
それは裸足で平地に立っている状態ではないでしょうか?
人間が一番慣れていて、行動しやすい状況からイメージを固めていくのが重要なのです。
ここでできないことは雪上では絶対にできません。
イメージ作りで管理人が大切にしているのはスタンスと体重のかかる方向です。
スタンスはとにかく日常生活で矯正ない限り、雪上ですぐに直るものではありません。
がに股や内股になってしまっている人は、すぐに歩き方を変えましょう。
2本の足の向きがバラバラになってしまうことはスキーではほとんどありえないので、
がに股でも内股でもない足の向きを身体で覚えるようにしましょう。
この矯正には本当に時間がかかりますが、絶対に直して損はありません。
そして足幅ですが、これは一概にこれがよいということはできません。
それは人それぞれ股関節の幅が違い、人によってベストな幅があるからです。
一般的には股関節の幅がよいとされています。
前から見たときは、自分の足が平行で地面に対して垂直になるような幅であればよいです。
足を広げてしまうと、前から見たとき足がハの字になってしまいます。
逆に狭いと逆ハの字になってしまいます。
これだと、体重をうまく足が地面に伝えることができません。
脚をつっかえ棒のように使うことで、筋力を使わずに体重をかけることができるので、
脚は平行で地面に対して垂直になるようにした方が効率がよいのです。
更に力のかかる方向も矯正してあげる必要があります。
よく女の人に見られる膝が内側に入ってしまうような状態はこのましくありません。
これは力がつわりにくくなるだけでなく、怪我に繋がりやすくなってしまいます。
常に膝がスキーのトップ方向、すなわちつま先方向にまっすぐ曲げられるように意識しましょう。
これらの雪上ではできない矯正を行うのもイメージトレーニングのひとつです。
こういったイメージトレーニングは、常に意識し続けることによってたとえ滑れなくても改善できます。
あまりスキーとは結びつかないと思いますが、こういった基本的な部分は非常に重要です。
だいたい歩き方を見るだけでどんな滑りをしそうか想像できます。
それくらい日常から意識してみると滑りは格段に変わると思います。
次回はイメージトレーニングの続きで、
ターンのイメージを解説していきます。