第1回 スキーはなぜ滑るのか?
アルペンスキーは斜面を下っていくスポーツです。
ボールを斜面に置けば、そのまま転がりだすのと同じで、スキーは斜面を下ります。
これは重力が分解されて斜面と平行に力が働くからです。
高校物理をやった人なら当たり前ですね。
これがわからない人はちょっと勉強不足かも・・・
ってそんな当たり前のことはどうでもいいんです。
問題は何であんなに滑っちゃうのかってことです。
普通の坂道で靴を履いていたっていきなり滑り出すことはありません。
それは靴と道の間に摩擦があるからです。
逆にスキーが滑っちゃうのは摩擦が少ないからです。
更に言ってしまえば摩擦が少なければ少ないほど早く滑るってことです。
なんで摩擦がなくなるのかというと、実はスキーと雪面の間に小さな水滴があるからです。
スキーによって圧をかけられると、雪は多少とけて雪とスキーの間に広がります。
これによってスキーは摩擦を少なくして滑ることができるんですね。
さて、なんで水滴が生じるのか・・・
そんなことは詳しくは知りません。
物理やってる人に聞いてください。
でも簡単な実験で確かめられます。
氷を用意しましょう。
氷をどっかに置いてください。
そして上から鉛筆の裏側かなんかでしばらく押してみましょう。
1分くらい待つと、徐々に押し当てている部分だけ早くとけていくことがわかるはずです。
こんなことがスキーと雪面の間にも起こっていて、これが摩擦を少なくしていたわけです。
エアーホッケーとかを思い出すと、スキーと似た原理で滑っていることがわかると思います。
あれは水滴の代わりに空気を地面とパックの間に入れてやることで摩擦を少なくしているんですね。
次回はワックスを塗るとなんでもっと滑るのかを考えます。